** 私の生きる道 **

社会的養護を考える人です。社会に伝えたい事。

児童養護施設職員を休職して2ヶ月が過ぎ今思うこと。あの時間は何だったのか。そしてこれからのこと。

前回の投稿から既に2ヶ月以上が経っています。

その間、何をしていたか・・・。

児童養護施設の現場を一度離れ、そこの職員の方と連絡を取り合いながら、

今後のことについて考えていました。

施設名を明かす事は出来ませんが、とにかく私は志半ば、いえまだまだこれからと言うシーンで離れなくてはならなくなった事が残念でならず、本当にそれがベストなのか、

子ども達にとって私にとってどうなのか、と考えました。

 

その施設での問題点を園長、副園長にも話しました。

私なりに気付いた事は伝えておきたい。どこまで響いたか分かりませんが、

理解はされておりました。でも、実際はそこのところをどうする事も出来ない現実もあるのが分かりました。また話をしに来てくださいと言われましたが、それ以降足を運んでいません。あの方達にそれ程の問題意識を感じませんでした。

 

要するに人材です。

新しく児童指導員になろうとする人が居ても定着率が今まで低かった為、

指導出来るまでの人材が足りない。そのシステムも出来ていない。

現場は放置です。言ってみれば、その職員に任されています。

児童養護施設での子どもとの関わりは、そんな生半可なものではありません。

いくら福祉の知識があろうとどんな資格を持っていようと

通用するものではありません。

そんな中、アドバイスが必要な時もあるし、職員自身の負っているものを半分背負ってあげられるような先輩職員の存在も必要です。

 

日々の子ども達の言動に追われるばかりで、その施設には何の余裕もありませんでした。そればかりか、必要な知識のない職員が殆どでした。

 

こんな新米の私でさえ感じた事です。

その場所で今後、復帰して続けて行けるのかどうかは疑問だらけです。

私は施設に入ったら必ず「闘う」シーンがやって来ると思っていました。

それは古い職員体質に対してです。

子ども目線ではない施設が多い中、子ども達の嘆きばかりが目に付きます。

どうにかそこに違う流れを送りたかった。

施設とは懸け離れた別の数々の仕事をして来て、子育てをして来て、

義理の家族との暮らしの空気感や苦労を目の当たりにもして、

私と言う人間が思う事。それは全て私の経験から来るものです。

100人居たら100人が違う人生を送ります。

だから100人分の価値観が生まれます。

その中で良い知恵を寄せ合って、問題意識を持ち、施設で暮らさなければならない現実の中を懸命に生きている子ども達のお役に立てたら、と思っていました。

でもそのように考えて職務を行っている職員がどれだけいるでしょうか。

 

分かってはいましたが、広くは日本の福祉社会に於ける失望をしてしまいました。

 

その後も社会的養護について考えない日はありません。

今は、Twitterで知り合った女の子の支援をしながら、また、少しずつ動き出そうとしています。そこには数え切れない程の問題があり、自立支援もそうですが、今私が最も注目しているのは、やはり児童相談所なのです。

 

全ての権限は結局そこに委ねられていて、親に会いたくても会えない、子どもに会いたくても会えない人たちの嘆きをどれだけ見て来た事か。

なぜそのようになってしまうのか。行政的なマニュアル的な内容で括られているだけだと思っています。

 

何かしらの会えない理由があるのだとしたら、子ども達にどのような説明がされているでしょう。そしてそれは一体どんな理由でしょう。

子どもの年齢にもよります。ここはもう専門職の領域です。

けれど、実際は、保護され施設に入ったらもうそこで一旦終了。

親子関係の修復にどれだけ児相、施設が気持ちを費やしているでしょう。

引き離してその後が一番大切なのです。

子どもに会いたい親がどれだけ居るか。親に会いたい子どもがどれだけ居るか。

数値では計れないその淋しい感情を、施設や児相の職員はどれだけ自分の事として考えられているでしょうか。

 

私が居た施設でも居た期間が短い為事例は少ないですが、数々の疑問を感じていました。この子が何故こんなにイライラした日々を過ごさなければならないのか。

本人が何故ここで暮らさなければならないのか、理解をしていませんでした。

きちんとした説明がなされていないのです。

子どもは被害者以外の何者でもありません。

大人にとっての1週間、1ヶ月、1年間と子どもにとっての時間の流れは違います。

1年以上も知らない土地の施設に入れられ、親の誰とも会えないなんて、子どもにとってこれ程の苦しさがあるでしょうか。

暴言、暴力が出ても、その子を責める事は私は出来ません。

 

社会的養護を考えた時、問題点、課題は山積です。

きっと現場の方々も問題意識を持っている方なら百も承知なのです。

私のような中途半端に休職せざるを得ない今の立場から偉そうな事を言ってます。

でも社会的養護は急速に変化すべきです。ここ20年、私が児童福祉を独学で勉強し出してから、変わったことは少なすぎます。良い意味での進歩がありません。

 

日本の将来を担う大人になって行く未来ある子ども達。

日本の財産のはずです。

それが国にとって後回しになっていること。

社会の偏見の目がまだまだあること。

これは、他人事ではないこと。

 

自分だったらどうか、考えて欲しい。

 

子育て中のお母さん、大変な思いをしている人もたくさんいます。

貧困家庭、母子家庭、父子家庭・・・

 

私は今、いろんなことを考え過ぎて、自分に何が出来るか定まらない。

保育士の免許を取って、一時保護所の職員に、とも考えています。

市区町村でも違うかもしれませんが、1年契約で募集があります。

あと1科目残すところまで来ています。

児童家庭センターの相談員も可能性としてはあります。

 

仕事にならなくても良いのです。

困った人が今も私に相談して来られます。

その都度、足りない知識を補ないながら、私も学ばせてもらいながら、

お返事させてもらいます。

これは何も社会的養護に限った事ではないでしょう。

世の中で困っている人、人の支援が必要が人、孤独に陥ってどうにもならない人。

色んな人が居るでしょう。

元気な時は私たちはそれに気付きません。人は愚かな生き物です。

自分が、奈落の底に落ちた時、そこに気付くのです。

 

 

どうか、社会全体の問題として、一人一人がこの

親と暮らせない子ども達が居ると言うことに目を向けて下さったら・・・。

施設退所後の受け入れ方も違うと思うのです。

そして、周りにいる人の事、他人事と思わないで、関わって欲しい。

 

みんなで、守って行きたいのです。

未来の子供達を。そして大人の人も・・・辛い思いをしている人は沢山居るはずです。

 

 

 参考

miporin0517.hatenablog.com